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学資保険に入るべきか、夫婦で意見が割れるのは「お金の守り方」の感覚の差だ

「とりあえず入っておけば安心」「今は別の運用の方がいい」——学資保険への見方の差は、リスクとお金への感覚の違いを映している。どちらが正しいより、ふたりで整理する。

2026-07-24

家計を考えるカップル

「子どもが生まれたら学資保険、でしょ」「でも今はNISAの方が増えるって聞いたけど」「でもリスクがあるじゃないか」——教育費の準備方法について、どちらかが「とりあえず保険」という感覚で、もう一方が「運用で増やした方がいい」という感覚を持っていると、なかなか決まらない。

どちらも子どもの将来のお金について真剣に考えているのに、「そもそもの前提」が違うから話が噛み合わない。

学資保険の現状

ソニー生命「子どもの教育資金に関する調査」によると、教育資金の準備方法として学資保険を利用しているのは約38〜40%で、2015年(約60%)と比べると低下している。その分、NISAなどの資産運用で準備するという選択肢を取る家庭が増えてきている。

学資保険は、定期的に保険料を払い込むことで、子どもの進学時などに満期保険金・祝い金を受け取れる商品だ。「払い込んだ保険料に対して受け取れる金額の割合(返戻率)」がどの程度かが、商品選びの主要な判断軸になる。

現在の学資保険の返戻率は多くの商品で100〜105%前後が中心で、長期の運用として見ると、リターンは高くない。一方で、契約者(主に親)が死亡・高度障害になった場合に以後の保険料支払いが免除される「保険機能」は、純粋な貯蓄や運用商品にはない特性だ。

「安心したい」と「増やしたい」の感覚の差

学資保険について夫婦の意見が割れるとき、その根底には「お金に対する安心の求め方」の差がある。

「保険に入っておくと安心」という感覚がある側は、リターンより「確実性」と「保護」を重視している。保険料を払い続けていれば確実に満期金が受け取れる、途中で何かあっても子どもの教育費は守れる——この安心感に価値を置いている。

「運用で増やした方がいい」という感覚がある側は、返戻率の低さに引っかかりを感じており、同じ金額をNISAなどで長期運用した場合の期待リターンと比較している。保険機能は別の生命保険で補えばいい、という考え方もある。

どちらの判断も合理的だが、「何を優先するか」の違いから来ている。リターンの高さより確実性を選ぶか、確実性よりリターンを選ぶか。


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「どちらが正しいか」より「ふたりの前提を揃える」

お金について話す夫婦

学資保険か運用かの議論を始める前に、ふたりで確認しておくべきことがいくつかある。

まず「今の生命保険の状況」だ。子どもが生まれたことで、万が一の際の保障が十分かどうかが変わっている。学資保険の「保険料払込免除」は、親が死亡・高度障害になった場合に保険料支払いが免除されるという機能だが、これが「十分な保障」かどうかは、今持っている生命保険との組み合わせによる。生命保険の見直しが先で、学資保険はその後という整理もある。

次に「投資へのリスク許容度」だ。NISAなどの運用は長期では期待リターンが高いが、価格変動のリスクがある。「途中で下がっても気にしない」と言える人と、「子どものお金が減るのは絶対嫌」と感じる人とでは、同じ運用商品への評価が全く違う。リターンの話をする前に「どれくらいのリスクなら許容できるか」をふたりで確認することが、方針を決める前提になる。

「学資保険か運用か」は二択ではない

「保険か運用か」という二択で悩むより、「教育費をどうやって確保するか」という問いで考え直すと、選択肢が広がる。

学資保険に入りつつ、一部をNISAで積み立てるという組み合わせも選択肢のひとつだ。保険で「最低ライン」を確保し、運用で「プラスアルファ」を目指すという設計は、確実性とリターンのバランスを取る方法として合理性がある。

また、教育費として意識的に積み立てていれば、必ずしも専用の商品でなくても構わない場合がある。要は「必要なときに必要な額が用意できているか」だ。

「どの商品が一番いいか」という情報収集より、「ふたりはどこまでのリスクを許容できるか」「保険機能に価値を置くか、運用効率を優先するか」という自分たちの感覚を先に話し合う方が、商品選びの迷走を防げる。

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