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子どもが「YouTuberになりたい」と言ったとき、夫婦の反応が割れる理由

「夢を応援したい」「現実的に無理でしょ」——子どもの夢への反応は、親のキャリア観や成功のイメージを映していることが多い。否定より先に、何が気になるかを整理する。

2026-07-24

スマートフォンで動画を撮影する子ども

「大きくなったらYouTuberになりたい」——子どもにそう言われたとき、「いいね、やってみたら」と返す側と「それより他のことを考えなさい」と返す側で、反応が全く違うことがある。どちらかが子どもの夢を軽く見ているわけでも、現実を見ていないわけでもない。それぞれの反応の背後にある感覚が、もともと違うのだ。

子どものYouTuber願望への対応は、夢とキャリアをどう考えるかが出やすいテーマだ。

「YouTuber」という職業が持つ意味

2025年現在、小学生の「なりたい職業」上位にYouTuberやゲーム実況者が入り続けている。これは一時的なブームではなく、動画クリエイターという仕事が社会に定着してきた反映でもある。

YouTubeを含む動画プラットフォームの普及により、クリエイターとして収益を得ることは、以前より現実的な選択肢になっている。同時に、収益化できるチャンネルになるまでの競争の激しさ、収入の不安定さ、アルゴリズム変化によるリスクも実在する。

「夢として語るのは自由だが、職業として成立するのはごく一部」という現実と、「始める障壁が下がり、副業・複業として続けることは以前より可能になった」という現実が共存している。

「応援したい」と「現実的に難しい」の両方が正しい

子どもが「YouTuberになりたい」と言ったとき、「応援する」という立場と「現実的に考えさせたい」という立場の両方に、それぞれ根拠がある。

応援する側の根拠は、夢を持つこと自体に価値があること、表現・編集・企画という能力は将来どんな仕事をしても活きること、子どもが熱中できるものを見つけたこと自体が良いサインであることだ。

現実的に考えさせたい側の根拠は、「YouTuberで食べていける」ことと「YouTubeが好き」は全く別の話であること、夢を追うことで他の選択肢を見失うリスクがあること、早い段階で「現実」を伝えることが親の役割だという考え方だ。

どちらの立場も、子どもへの思いから来ている。どちらかが正しくてどちらかが間違っているという問題ではない。


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反応の差が生まれる本当の理由

動画コンテンツを見る親子

「夢を応援したい」と「現実的に考えさせたい」の差は、親自身が「夢とキャリア」をどう経験してきたかと関係している。

「やりたいことをやれ」という立場の親には、自分自身が興味を追いかけてうまくいった経験がある場合や、「やりたいことをやらなかった後悔」がある場合などがある。「現実を見なさい」という立場の親には、「安定した職を選ぶことが賢い選択だ」という価値観が根にある場合や、「夢を追って苦労した自分や誰かを見てきた」経験がある場合がある。

夫婦の反応が割れるとき、それはどちらかが子どものことを考えていないのではなく、「人生でうまくいく方法」についての前提が違うから起きている。

今の子どもの状態から始める

「YouTuberになりたい」という子どもへの対応として、すぐに「応援」か「現実的に話す」かを決めるより前に、子どもが今何を面白いと感じているかを聞いてみることが有効だ。

「なんで面白いと思うの?」「どんな動画を作ってみたい?」「誰かに見せたいの、それとも自分で楽しみたいの?」——こうした問いに子どもが答える過程で、「YouTuberになりたい」が「動画を作ること自体が楽しい」なのか、「有名になりたい」なのか、「特定の人が好きで真似したい」なのかが見えてくる。

「動画を作ること自体が楽しい」なら、それを体験できる機会を作ることは、将来の職業選択とは切り離して意味がある。「有名になりたい」なら、その背景に何があるかを聞くことが、子どもの状態を知ることにつながる。

子どもの「なりたい」は、その時点での本人のアンテナの向き方を教えてくれる情報だ。夫婦がその情報をどう受け取り、どう関わるかを話し合うことが、「応援か現実的対応か」の二択より前にできることだ。

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